【名古屋校】テクニック練習会を開催

本日、徒手療法大学の名古屋校にて、カイロプラクティックテクニックの練習会が開催されました。

まず神戸校の徳山純治先生による「ケーススタディ(評価と徒手的アプローチ)」のプレゼンテーションから始まりました

徳山先生によるケーススタディ発表

今回のプレゼンテーションは、徒手療法家にとって最も重要な「正確な評価」を身につけることを目的としたものでした

徳山先生は、「神経・筋・骨格由来の問題はほぼ100%改善できる」 とした上で、もし症状が改善しない場合は「テクニック不足」または「鑑別診断の間違い」 であると、評価と鑑別診断の重要性を強く説かれました。

勉強会では、非常に示唆に富む5つのケーススタディが共有されました。

  1. ケース① L4-L5傍正中型ヘルニア 50代男性の急性腰痛症例 。前屈で重いものを持ち上げた際に発症し 、左下肢後外側にしびれを伴う痛みがありました 。SLRテスト陽性 などから「左L4-5傍正中型ヘルニア」と診断し、椎間板テクニックやマッケンジー体操などでアプローチした症例です
  2. ケース② 左肩甲胸郭関節不安定症 20代男性 、過去の両肩関節唇縫合の手術歴 があり、左肩が挙がりにくい、肩甲帯がだるいといった症状の症例 。検査では棘上筋や外転・外旋・内旋の筋力低下がみられました 。アライメントから「肩甲骨上内側縁のWinging」を特定し、「左肩甲胸郭関節不安定症」と診断。長胸神経、副神経、肩甲背神経など、神経系へのアプローチも行った複雑な症例です
  3. ケース③ 頚椎由来のめまいと自律神経症状 50代男性 、20年来の慢性的な頭重感、浮動性めまい、吐き気に悩まされていました 。デスクワークやスマホ操作、頚の左回旋で症状が悪化します 。検査結果から「C1左回旋による椎骨動脈循環不良と迷走神経反射」、「前方頸椎症候群(C7神経根症)」などが診断され、C1やC7の関節 、迷走神経や星状神経節 、さらには胃下垂 までも考慮した包括的なアプローチが紹介されました。
  4. ケース④ 左鎖骨上神経の絞扼 30代女性 、左頚部から左上腕近位にかけての痛み が主訴。頚椎アジャストメントや筋膜リリースで痛みは10→8と限定的な改善でしたが 、その後の評価で「左鎖骨上神経(後鎖骨上神経)」に着目しアプローチしたところ、痛みは10→2へと劇的に改善しました 。鑑別診断の精度が試される症例です。
  5. ケース⑤ 頚椎のレッドフラッグ(C7硬膜外腫瘍) 50代男性 、夜間安静時痛を伴う頚部痛と右上肢のしびれ 。ジャクソンテストやスパーリングテストで陽性 、C7腱反射の亢進 、巧緻性障害 など、明確な神経症状がみられました。当初「C4-5正中ヘルニア(C7脊髄症)」が疑われましたが、最終的な確定診断は「C7硬膜外腫瘍」であり、観血療法(手術) が必要となった症例でした。徒手療法の適応外を見極める、非常に重要な鑑別でした。

胸椎アジャストメント練習

徳山先生による高レベルな臨床推論のインプットの後は、参加者全員で胸椎のアジャストメントテクニックの練習を行いました。 正確な評価に基づいた的確なアプローチを実践するため、理論と実技の両方を磨く有意義な時間となりました。

ご参加いただいた皆様、そして貴重な症例をご提供くださった神戸校の徳山先生、誠にありがとうございました。

徒手療法大学(名古屋校)のカイロプラクティック練習会レポート。神戸校・徳山先生が「正確な評価と鑑別診断」をテーマに、ヘルニアからレッドフラッグまで5つの症例を解説。胸椎アジャストメント練習も実施。

次回予告

次回の名古屋校でのカイロプラクティックテクニック練習会は、以下の日程で開催予定です。

  • 日時: 2026年1月25日(日) 9:00~12:00

徒手療法大学では、継続的な学びの場を提供しています。ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

名古屋・神戸・札幌のカイロプラクティックスクール|徒手療法大学ではカイロプラクティックを学びたいという将来のカイロプラクターを募集中です。

徒手療法大学のカイロプラクティック練習会(名古屋校)を開催。徳山先生(神戸校)が登壇し、腰痛ヘルニア、肩関節、めまい、神経絞扼、レッドフラッグ(腫瘍)の5症例を解説。胸椎アジャストメント練習も。
最新情報をチェックしよう!