AI時代のカイロプラクターに将来性はあるのか?

この記事の要点まとめ

  • AIにはない「責任」の所在:AIは確率論で答えを出せますが、最終的な責任を取ることはできません。ここにカイロプラクターが生き残る鍵があります。

  • プロセスへの絶対的なコミット:治療結果の100%コントロールは不可能でも、施術という「プロセス」に100%全身全霊を懸けることは可能です。これこそがAIには不可能な「人間だけの領域」です。

  • 「知行合一」の実践:知識や技術(知)があるのはプロとして当たり前。それを熱量を持った施術(行)へと昇華させられる治療家だけが、AI時代でも代替されない「トップ1%」として輝き続けられます。

想像を超えるスピードで浸透するAI

ものすごい勢いでAIは私たちの生活に浸透してきています。ほんの数年前に、現在のこの状況を誰が想像できたでしょうか。 そしてこれから先、AIの進化はさらに加速していくことは間違いありません。

こうした状況下で、多くの人が「カイロプラクターという職業に将来性はあるのか?」「AIに仕事を奪われるのではないか?」という不安を抱くのは無理もありません。

歴史を振り返れば明らかです。産業革命が起こるたび、新しい技術が生まれ、古い仕事は淘汰されました。その仕事に就いていた人々は職を失いました。 AI革命と呼ばれる現代においても、同じことが起こるのは確実です。「AIによって置き換わる仕事」は確実に出てきます。

では、私たちカイロプラクティック、そしてカイロプラクターの未来はどうでしょうか?

AIは優秀だが、責任は取れない

 先日見た動画の中で、AI時代を生き抜くための非常に核心を突いた言葉がありました。 「AIは優秀だが、絶対に責任を取ることはできない」 という真実です。

AIは膨大なデータから確率論的な答えを出すことはできます。しかし、何かあった時に責任を取る主体にはなり得ません。 ここで私は皆さんに問いたい。「カイロプラクターとしての責任」とは一体何でしょうか。

当然ながら、治療の前段階としての「医学知識」や「治療技術」の習得、そして最新情報へのアップデートは当たり前です。これはプロとして最低限の義務であり、将来性を語る以前のスタートラインに過ぎません。

私が考える真の責任、そしてAI時代にも必要とされ続ける条件とは、「治療の結果ではなく、プロセスにコミットする」ということです。

AI時代にカイロプラクターの将来性はあるのか?徒手療法大学学長が、AIには絶対に代替できない「プロセスへの責任」について解説。「全身全霊」を尽くす技術こそが、機械に負けない最強の差別化戦略です。

プロセスにコミットするということ

誤解を恐れずに言えば、人体という複雑系を相手にする以上、結果を100%コントロールすることは神様でもない限り不可能です。しかし、「その瞬間のプロセス」を100%にすることは、人間の意志で可能です。

目の前の患者さんの身体に触れ、微細な反応を感じ取り、その一瞬のアジャストメントに全身全霊をかける。 過去の経験、蓄積した知識、そして今の全精力を指先に集中させ、ベストを尽くし抜くこと。

これこそがカイロプラクターの責任であり、AIには絶対に代替されない領域だと私は信じています。

AI時代に将来性のある「手」とは

残念ながら、これができていないカイロプラクターが非常に多いのが現実です。 マニュアル通りに身体を動かし、教科書通りの説明をして、「治らなかったら仕方ない」と心のどこかで思っている。そのような「プロセスへの熱量」が欠けた施術しかできないなら、そのカイロプラクターに将来性はありません。いずれAI搭載のロボットアームの方が正確に行うようになるでしょう。

AIは疲れません。AIは悩みません。しかし、AIは「必死」にはなれません。

私たち人間にしかできないのは、泥臭いまでのプロセスへの没入です。 患者さんは、ただ身体が良くなるという「結果」だけを求めているのではありません。「この先生は、私のために全力を尽くしてくれている」というプロセスそのものに信頼を置き、そこに癒やしを感じるのです。

知識と技術(知)を、全身全霊の施術(行)へと昇華させる。 私の座右の銘である「知行合一(ちこうごういつ)」は、AI時代においてこそ、その真価が問われています。

結果を恐れず、しかし結果を出すために、プロセスに命を燃やす。 そんな気概を持ったカイロプラクターだけが、この激動の時代にも確かな将来性を持ち、トップ1割の治療家として輝き続けるでしょう。

カイロプラクターの仕事はAIに奪われるのか?「結果」ではなく「プロセス」にコミットする責任こそが、将来性を分ける鍵です。医学博士・榊原直樹が語る、AI時代に生き残る治療家の条件とは。

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この記事を書いた人

徒手療法大学の学長、榊原直樹

榊原 直樹(Naoki Sakakibara) 徒手療法大学 学長 / 米国公認ドクター・オブ・カイロプラクティック (D.C.) / 医学博士 (Ph.D.)

東北大学卒。1998年に米国でD.C.ライセンスを取得し、ロサンゼルスで10年間の臨床経験を積む。帰国後、岐阜大学医学部にてスポーツ医学の医学博士号を取得。 科学的根拠(EBM)とAIなどの最新技術を積極的に取り入れる一方、治療の核心は「人間が全身全霊で向き合うプロセス」の中にしかないという信念を持つ。 現在は名古屋・神戸・札幌に拠点を置く「徒手療法大学」の学長として、AI時代にも代替されない”本物”のカイロプラクター育成に情熱を注いでいる。 座右の銘は「知行合一」。毎朝の筋トレと瞑想を欠かさない実践家でもある。

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カイロプラクターの仕事はAIに奪われるのか?これからの時代のカイロプラクターの将来性と、生き残るために必要な「全身全霊」の技術について解説します。
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