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考えられないほど恵まれた環境
解剖は左右2名ずつに分かれて実施。1体の献体に対して学生4名、解剖学の教授3名が指導してくださいました。教授3名が4名の学生に寄り添いながら進める解剖実習——日本ではまず考えられない、贅沢な学習環境です。
初日は背部のスキニング、つまり皮膚と皮下組織を丁寧に除去する作業からスタートしました。翌日からは背中・四肢背面の筋肉・神経・血管へと進み、その後は前面へ。最終日には手や足など細かい組織の解剖、そして個々の学生が興味を持っている領域について、教授に英語で質問しながら自分のペースで学びを深めていきました。

2年目の学生たちの成長
参加した4名のうち2名は、昨年も同じプログラムに参加した学生です。彼らについて、特筆すべきことがありました。
2人とも、英語力が顕著に進歩していたのです。
専門用語を交えながら、教授に英語で堂々と質疑応答する姿。昨年とは明らかに違います。解剖学の知識だけでなく、英語によるコミュニケーション能力も確実に成長していました。頼もしいという言葉しか出てきませんでした。
国際的なフィールドに学生を送り出すことの意味を、改めて実感した瞬間でした。
毎朝8時のお迎え
解剖実習は毎朝9時開始。宿泊していたホテルは大学の目と鼻の先でした。
毎朝8時になると、医学部の学生たちが迎えに来てくれて、朝ごはんに連れて行ってくれます。昼も、夜も。献身的なサポートに、本当に頭が下がります。
実はこの医学部生たち、今年5月に名古屋での医療研修で来日した学生たちでした。日本で一緒に過ごした仲間が、今度は彼らの地元で私たちをもてなしてくれる。こういう縁の積み重ねが、国際連携の本当の姿だと思います。
Dr. Sittichaiの圧倒的なホスピタリティ
夜ごはんは毎晩のように豪勢でした。私たち日本人にとっては初めて口にする料理ばかり。食べたことのない食材、見たことのないスパイス——食卓がそのまま文化交流の場になっていました。
そして毎晩、必ず現れるのが整形外科医のDr. Sittichai(Dr. Farm)です。全ての会計を、何も言わずに支払ってくれます。夕食後は決まってカフェに移動し、デザートまでごちそうになりました。至れり尽くせりとはまさにこのことです。
「これは今年5月、名古屋でお世話になったお礼だ」
言葉がありませんでした。

次回予告
解剖実習2日目の午前中、同じ大学に研修に来ていた別の2校——カンボジアの大学と日本の東海大学——との合同セッションが予定されていました。異なる国の学生・教員が同じ場所で顔を合わせる、特別な時間について次回お伝えします。
(第3回につづく)

この記事を書いた人:榊原 直樹
徒手療法大学 学長 / 米国公認ドクター・オブ・カイロプラクティック (DC) / 医学博士 (PhD)
1998年に米国カリフォルニア州でDCライセンスを取得し、ロサンゼルスで10年間臨床に従事。帰国後、岐阜大学医学部にてスポーツ医学の医学博士号を取得。現在は名古屋駅前での臨床の傍ら、徒手療法大学(名古屋・神戸・札幌)の学長として後進の育成に尽力している。 2000年よりヴィパッサナー瞑想を実践し、毎日の瞑想を日課とする。心身両面からのアプローチを探求し続けている。