本日、徒手療法大学神戸校にて実技講習が行われました。今回のテーマは「神経マニピュレーション(腕神経叢)」。講師は、神戸校が誇る徳山先生です。
先日のコラムでも触れましたが、学びにおいて「人的環境」は極めて重要です。本日の神戸校の教室は、まさにその理想的な空気に包まれていました。生徒の皆さんは非常に熱心で、徳山先生がテクニックのデモンストレーションを行う際には、その一挙手一投足を逃すまいと真剣なまなざしで見つめていました。この「よいエネルギー」に満ちた空間こそが、技術の習得を加速させる最高の環境であると改めて確信しました。

今日の学び:神経の「通り道」を整える
本日の講義内容は、医学的な知識がない方には少し難しく聞こえるかもしれませんが、簡単に言えば「神経の交通渋滞を解消する」という技術です。
私たちの腕には、首から指先にかけて、まるで電気コードのように重要な神経が何本も走っています。本日はその中でも主要な4つの神経について学びました。
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腋窩(えきか)神経:肩の動きに関わる神経
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筋皮(きんぴ)神経:力こぶを作る筋肉(上腕二頭筋など)に関わる神経
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橈骨(とうこつ)神経:手首を反らしたり、指を伸ばしたりする神経
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正中(せいちゅう)神経・尺骨(しゃっこつ)神経:指先の細かい動きや感覚に関わる神経
「絞扼(こうやく)」とは?
神経は筋肉や骨の隙間を縫うように走っていますが、姿勢の悪さや使いすぎによって、その通り道が狭くなり、神経が締め付けられてしまうことがあります。これを専門用語で「絞扼(こうやく)」と呼びます 。
例えば、ホースを踏むと水が止まるように、神経がどこかで圧迫されると、その先にある筋肉に力が入らなくなったり、しびれや痛みが出たりします。よく耳にする「手根管症候群」や「肘部管症候群」も、この神経の圧迫が原因の一つです 。

プロの技:優しく解放する
今日の実技では、これらの神経がどこで挟まりやすいのか(絞扼箇所)を正確に見つけ出し、優しく解放してあげるテクニックを練習しました 。
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触診(しょくしん):指先の感覚を研ぎ澄まし、筋肉の隙間にある神経を特定します。
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LOD(Line of Drive):単に押すのではなく、神経の走行に沿って、適切な方向へ優しくテンションをかけることで、圧迫を取り除きます 。
生徒の皆さんがペアになって練習する姿は真剣そのものでしたが、技術が決まって神経がリリースされた瞬間、ペアの相手が「腕が軽くなった!」と驚く場面も見られ、教室中が学びの喜びに溢れていました。
最後に
技術は一朝一夕に身につくものではありませんが、今日のような素晴らしい仲間と環境(人的環境)があれば、必ず高いレベルに到達できます。神戸校の皆さんのさらなる成長を確信した一日でした。
【講師紹介】徳山 純治(徒手療法大学 神戸校 校長)
安定したサラリーマン生活を捨て、情熱のおもむくまま治療家の道へ。プロボクサーとして西日本新人王に輝いた「不屈の精神」と、柔道整復師としての「繊細な技術」を併せ持つ。 現在は神戸を拠点に、未来のカイロプラクター育成に全身全霊を注いでいる。「技術だけでなく心も育てる」がモットー。